複数のカードローンを契約している場合、ひとつにまとめた再度の契約によって、月々の返済額を減らせる可能性があります。
そのためには、現在の契約よりも金利が低く、審査に通りやすい金融機関を選択する必要があります。
例えば、おまとめ専用ローンの取り扱いの有無、借り換えに積極的であるかが重要です。
現在の借入総額や希望する返済額、利便性等によっても適した金融機関は異なります。
まずは自分の債務状況を整理し、無理のない返済計画を立てていきましょう。
この記事でわかること
- カードローンをまとめるならおまとめローンを選択
- おまとめに適した金融機関は4つ
- おまとめローンで重要な項目は4つある
- 楽天銀行スーパーローンなら借り換えに前向き
- auじぶん銀行カードローンは優遇金利がある
- プロミスはおまとめ専用ローンがある
- アイフルは銀行系のローンもまとめられる
ここからは、複数の借り入れを一本化するのに適した金融機関と、借り換えにおいて重要な項目について解説します。
カードローンをまとめるならおまとめローンを選択
カードローンをひとつにまとめたい場合、おまとめローンが選択肢に入るでしょう。
おまとめローンとは、複数のローンをひとつのローンにまとめることで、借り換えの一種です。
複数のローンをひとつにまとめることで得られる利点や、欠点は以下の表の通り。
利点 | 欠点 |
---|---|
・借り入れがひとつにまとまり分かりやすくなる ・返済日がひとつになる ・金利が減る場合がある・返済計画が立てやすくなる | ・審査がある ・月々の返済額を減らすと借入総額が上がる可能性がある |
上記の通り、再度審査が必要な点が欠点ですが、金融機関によってはおまとめローン専用の商品を取り扱っています。
その場合、複数の借り入れがある前提での審査となるため、通常の審査より考慮されます。
おまとめローン専用の商品でなくても、金融機関によってはおまとめローンとしての利用を推奨している商品があり、検討材料のひとつです。
おまとめローンは顧客に一方的に有利な契約と判断されるため、総量規制の対象外となり、消費者金融も選択肢に入れられます。
ただし、例外貸付にあたるため、貸付残高には加算されます。
おまとめに適した金融機関は4つ
複数の借り入れをひとつにまとめるために適した金融機関は、以下の4つです。
- 楽天銀行
- auじぶん銀行
- プロミス
- アイフル
上記の金融機関は、おまとめ専用のローンを取り扱っていたり、おまとめ利用を推奨したりしています。
そのため、通常よりも審査について安心な点や、低金利な点が特徴です。
銀行系か消費者金融系かでも特徴が異なるため、おまとめローンの目的に応じた選択が必要となります。
まずは、自分にとっておまとめローンが必要な理由を明確にし、そのために必要な条件を確認しましょう。
おまとめローンを利用する目的は大きく分けて2つ
おまとめローンを利用する目的は、大きく分けて以下の2つがあります。
- 月々の返済額を減らす
- 金利を下げて総額を減らす
上記のうち月々の返済額を減らす場合は、借入期間が長期に渡り、結果的に総額が上がる可能性も考えられます。
しかしながら、現在の返済額では支払いが困難な場合は検討の必要があるでしょう。
現在の契約内容によっては、借入総額を減らしたうえで、月々の返済額も下がる可能性が十分あり得ます。
そのためにも、現在より確実に金利が下がる金融機関を選択し、審査に通る必要があります。
おまとめローンで重要な項目は4つある
おまとめローンを選択するうえで、重要な項目は以下の4つです。
- 金利
- 返済方法
- 審査、融資への積極性
- 月々の返済額
上記のうち、金利や審査、月々の返済額については先の章でも説明した通りです。
その他、返済方法についても重要な項目のひとつ。
確実に返済するためには、返済のしやすい金融機関を選択する必要があります。
以下の表で、おまとめローンを比較する際の要点をまとめました。
項目 | 比較の要点 |
---|---|
金利 | 現在の金利と比較 |
返済方法 | ・返済のしやすさ ・ATMや支店の数 |
審査 | ・おまとめ専用ローンの有無 ・融資への積極性 |
月々の返済額 | 現在の返済額と比較 |
おまとめローンは金融機関の系統により特徴が異なる
おまとめローンは、金融機関の系統により特徴がそれぞれ異なります。
ローンの申し込みをする際、複数の金融機関に同時に申し込みするのは得策ではありません。
審査を通過するうえで、返済能力に不安を与えるような印象を避ける必要があるためです。
審査に通らなかった場合は、一定期間は信用情報機関に情報が残ります。
その場合、改めて他の金融機関に申し込み審査に通過するには、申し込みまで間に期間をあける必要があります。
可能な限り、審査に安心して臨める金融機関に申し込みをしましょう。
以下の表で、金融機関の系統別に特徴をまとめました。
金融機関の系統 | 特徴 |
---|---|
銀行系 | ・低金利・審査が厳しい ・融資まで時間がかかる |
消費者金融系 | ・審査に通りやすい ・金利は銀行より高い ・融資までが早い |
上記の特徴を踏まえたうえで、自分に合った金融機関を選択しましょう。
楽天銀行スーパーローンなら借り換えに前向き
楽天銀行のスーパーローンは、おまとめ専用のローンではないものの、借り換えに前向きなローンです。
楽天銀行公式のHPでは、以下のような記載があります。
カードローンやクレジットカードのキャッシング機能、リボ払いなど、現在ご利用されているローンのお借入を楽天銀行スーパーローンで借り換えし、返済プランを見直しませんか?
引用:借り換えにも好適のカードローン|楽天銀行 (rakuten-bank.co.jp)
楽天銀行は銀行系にあたるため、審査に関しては消費者金融より厳しくなる傾向にあります。
しかしながら、楽天銀行カードローンの特徴として、楽天会員は会員ランクに応じて審査の優遇があるのです。
具体的な優遇措置については明らかにされていませんが、楽天銀行の公式HPで公表されています。
楽天銀行スーパーローンの金利は年1.9%〜年14.5%で、利用限度額により異なります。
楽天銀行スーパーローンの金利は、以下の表の通りです。
利用限度額 | 借入利率 |
---|---|
800万円 | 1.9%~4.5% |
600万円以上800万円未満 | 2.0%~7.8% |
500万円以上600万円未満 | 3.5%~7.8% |
350万円以上500万円未満 | 3.9%~8.9% |
300万円以上350万円未満 | 3.9%~12.5% |
200万円以上300万円未満 | 5.9%~14.5% |
100万円以上200万円未満 | 8.6%~14.5% |
10万円以上100万円未満 | 14.5% |
楽天銀行スーパーローンは、借り換えにより確実に金利が下がると約束されているものではありません。
上記の表を参考にして、契約中の金利と比較し、下がる場合は候補のひとつとして検討しましょう。
楽天銀行の公式HPでは、返済シミュレーションで事前に確認が可能です。
楽天銀行スーパーローンは、毎月の返済額が以下の表の通り利用残高に応じて確定されます。
利用残高 | 毎月返済額 |
---|---|
10万円以内 | 2千円 |
10万円超30万円以内 | 5千円 |
30万円超50万円以内 | 1万円 |
50万円超100万円以内 | 1万5千円 |
100万円超150万円以内 | 2万円 |
150万円超200万円以内 | 3万円 |
200万円超250万円以内 | 3万5千円 |
250万円超350万円以内 | 4万円 |
350万円超400万円以内 | 4万5千円 |
400万円超500万円以内 | 5万円 |
500万円超600万円以内 | 6万円 |
600万円超700万円以内 | 8万円 |
700万円超800万円以内 | 10万円 |
楽天銀行スーパーローンは、返済方法も多様にあり、自動振替も選択可能。
返済を忘れる心配もないため、計画的な返済がしやすいでしょう。
楽天銀行スーパーローンで利用可能な返済方法は、以下の通りです。
- 自動振替
- 提携CD、ATMによる返済
- インターネット
自動振替は、引き落とし日を以下の中から選択可能です。
- 1日
- 12日
- 20日
- 27日:引落口座は楽天銀行のみ
楽天銀行スーパーローンで利用可能な提携ATMは、全国で100,000台以上です。
多くのコンビニエンスストアで返済が可能な点は、返済計画の面からも大きな利点といえます。
以下は一例ですが、楽天銀行スーパーローンで利用可能な提携ATMは以下の通りです。
- セブン銀行
- ローソン銀行
- E-net
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
提携ATMの時間外手数料は無料ですが、提携先により一部借り入れの際に手数料が必要となります。
自分が利用するATMについては、事前に公式HPで確認が必要です。
下記の表に、楽天銀行スーパーローンの基本情報をまとめました。
申し込み条件 | 以下のすべてを満たす人 ・満20歳以上62歳以下の人 ・日本国内に居住している人、外国籍の場合は永住権または特別永住権を持っている人 ・毎月安定した定期収入のあるお勤めの人、または専業主婦 ・楽天カード株式会社またはSMBCファイナンスサービス株式会社の保証を受けられる人 ※パートやアルバイト、専業主婦は60歳以下 |
---|---|
資金使途 | 自由 |
利用限度額 | 800万円 |
借入利率/年 | 1.9%~14.5% |
借入方法 | ・提携CD、ATM ・振込み |
返済方法 | ・指定口座より自動振替 ・提携CD、ATM ・インターネット |
返済額 | 2千円~ |
必要書類 | ・本人確認書類 ・収入証明書 |
auじぶん銀行カードローンは優遇金利がある
auじぶん銀行カードローンは、auIDの保有で0.5%金利が優遇されます。
さらに、申し込み時に借り換えを希望した場合、借入可能額が100万円以上で借り換えコースの金利となるのです。
金利は審査の結果により、以下の範囲で個別に決定されます。
カードローンau限定割 ・誰でもコース | カードローンau限定割 ・借り換えコース |
---|---|
年1.38%~17.4% | 年0.98%~12.5% |
審査について不安がある場合でも、簡易版ではありますが、公式HPのカンタン診断で事前に確認が可能です。
auじぶん銀行カードローンの月々の返済額は、借入残高と借入利率によって、以下の表の通り異なります。
借入残高 | 借入利率9%以下の返済額 | 借入利率13%以下の返済額 | 借入利率13%超の返済額 |
---|---|---|---|
10万円以下 | 1,000円 | 1,500円 | 2,000円 |
10万円超~20万円以下 | 2,000円 | 3,000円 | 4,000円 |
20万円超~30万円以下 | 3,000円 | 4,500円 | 6,000円 |
30万円超借入残高が10万円ますごとに | 1,000円を追加 | 1,500円を追加 | 2,000円を追加 |
返済は、以下の2つのサイクルから選択が可能です。
- 期日指定返済
- 35日ごと返済
上記、それぞれの返済サイクルは、以下の通り特徴が異なります。
返済サイクル | 特徴 |
---|---|
期日指定返済 | ・返済日を個人で指定可能 ・ATM 返済、自動支払い返済ともに利用可能 |
35日ごと返済 | ・35日ごとに返済 ※初回は借り入れの翌日より起算、2回目以降は直近の返済日の翌日より35日目が返済期日 ・ATM返済のみ |
auじぶん銀行カードローンの提携ATMの利用は、借り入れ、返済ともに手数料が無料です。
auじぶん銀行カードローンの提携ATMは、一例ですが、以下の通りとなります。
- 三菱UFJ銀行
- セブン銀行
- ローソン銀行
- ゆうちょ銀行
- E-net
上記のATMは、多くのコンビニエンスストアに設置されているため、利便性が高いです。
返済日を自由に設定可能な点も、自分に合った返済計画を立てやすく、利点といえます。
auじぶん銀行カードローンの基本情報は、以下の通りです。
申し込み条件 | 以下の条件を満たす人 ・契約時に満20歳以上70歳未満 ・安定した継続収入がある人 ※自営、パート、アルバイトを含む ・アコム株式会社の保証を受けられる人 ※外国籍の人は永住権を受けている場合に対象 |
---|---|
資金使途 | 事業性資金を除き、原則自由 |
利用限度額 | 800万円 |
借入利率/年 | カードローンau限定割 ・誰でもコース:年1.38%~17.4% カードローンau限定割 ・借り換えコース:年0.98%~12.5% |
借入方法 | ・ATMによる借入 ・振込みサービス |
返済方法 | ・自動支払い返済 ・ATM返済 |
返済額 | 1,000円~ |
必要書類 | 本人確認書類収入証明書類 ※借入可能限度額60万円以上の人 |
プロミスはおまとめ専用のローンがある
プロミスには、おまとめ専用のローンがあります。
複数ある借り入れを一本化するための商品のため、資金使途は返済のみと決まっています。
しかしながら、プロミスのおまとめローンは銀行からの借り入れは対象外です。
銀行からの借り入れもひとつにまとめたい場合は、他の金融機関を検討しましょう。
プロミスは消費者金融系にあたるため、銀行と比較して審査に通りやすい傾向にあります。
金利は年6.3%〜17.8%で、審査により借入額等から判断されます。
本来、金利は利息制限法で上限が定められており、100万円未満の借り入れは年18%が上限です。
第一章 利息等の制限
(利息の制限)
第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分
引用:利息制限法 | e-Gov法令検索
プロミスのおまとめローンであれば最大金利が17.8%であり、まとめた場合に合計額が100万円未満でも、上限の18%より金利を0.2%も下げられます。
例えば、3ヵ所から金利年18%で50万円ずつ借り入れがある場合は、合計額は150万円となります。
借入の一本化によって、金利年15%で借り換えとなり、金利を3%下げられる可能性があるのです。
返済回数については相談の上で設定可能なため、月々の返済額も個人で異なります。
公式HPの返済シミュレーションを使用し、事前に確認しても良いでしょう。
プロミスは、以下の返済方法から選択が可能です。
- インターネット返済
- 口座振替
- スマホATM
- コンビニ・提携ATM
- プロミスATM
- 銀行振込
- 店頭窓口
上記のように、返済方法が多様な点がプロミスの特徴といえます。
借り入れや返済に利用可能なおもな提携ATMは、以下の通りです。
- 三井住友銀行
- セブン銀行
- ローソン銀行
- E-net
上記のうち、三井住友銀行以外は利用の際に手数料が必要です。
プロミスのおまとめローンについての基本情報を、以下の表にまとめました。
申し込み条件 | ・年齢20歳以上、65歳以下 ・本人に安定した継続収入がある人 ※主婦や学生でもパート、アルバイトによる安定収入があれば可 |
---|---|
資金使途 | 他社貸金業者からの借入金返済に限る ※無担保ローンのみ ※銀行のカードローン、クレジットカードのショッピング等は除く |
利用限度額 | 300万円 |
借入利率/年 | 6.3%〜17.8% |
借入方法 | ・インターネット振込 ・スマホATM ・コンビニ ・提携ATM ・プロミスATM ・電話 ・店頭窓口 |
返済方法 | ・インターネット返済 ・口座振替 ・スマホATM ・コンビニ ・提携ATM ・プロミスATM ・銀行振込 ・店頭窓口 |
返済額 | 相談により設定 ※元利定額返済方式 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・収入証明書類 ※必要な場合のみ |
アイフルは銀行系のローンもまとめられる
アイフルは、銀行系のローンも一本にまとめられます。
その他、クレジットカードのリボ払いも借り換えの対象となる点が、アイフルの最大の特徴です。
アイフルのおまとめローンには以下の2つがあり、アイフルをはじめて利用するか否かで変わります。
- おまとめMAX:アイフルを利用中、もしくは利用したことがある
- かりかえMAX:アイフルをはじめて利用する
上記のどちらも金利は年3.0%〜17.5%となり、審査によって借入額等から判断されます。
返済額は、プロミスと同様の元利定額返済方式により、借入額や支払い回数をもとに計算された一定額となります。
公式HPで返済シミュレーションが可能なため、自分の条件で事前に確認しても良いでしょう。
返済方法は、以下の方法から選択が可能です。
- インターネット返済
- 口座振替
- スマホアプリ
- 提携ATM
- アイフルATM
- 銀行振込
そのうち、手数料が無料で利用可能な方法は、以下の3つあります。
- インターネット返済
- 口座振替
- アイフルATM
アイフルのおまとめMAX、かりかえMAXの基本情報は以下の表の通りです。
申し込み条件 | 満20歳以上で定期的な収入と返済能力がある人 アイフルの基準を満たす人 |
---|---|
資金使途 | 既存の借入の返済のみ ※銀行、貸金業者からの借入債務 ※クレジットカードのショッピング債務等含む |
利用限度額 | 800万円 |
借入利率/年 | 3.0%〜17.5% |
借入方法 | ・スマホアプリ ・提携ATM ・アイフルATM ・銀行振込 |
返済方法 | ・インターネット返済 ・口座振替 ・スマホアプリ ・提携ATM ・アイフルATM ・銀行振込 |
返済額 | 借入額や返済回数から計算した一定額 ※元利定額返済方式 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・収入証明書 ・他社借入条件等の確認できる書類 |
複数の借り入れをひとつにまとめる場合は、現在の契約よりも金利を下げたうえで、月々の返済額や借入総額を減らす必要があります。
そのためには、おまとめローン専用の商品や、借り換えに積極的な金融機関の選択が重要です。
現在の契約内容により、選択に最適な金融機関も異なるため、慎重に判断しましょう。